
自動車屋の現役整備士が選ぶ!おすすめのポータブル電源10選

車中泊で電気毛布を使いたい、キャンプでスマホやライトを充電したい、雪の立ち往生や停電のときに電気を確保しておきたい——そんな相談が整備の現場でも増えてきました。そこで頼りになるのが、電気をためて持ち運べる「ポータブル電源」です。
ただ、容量(Wh)や出力(W)の数字、電池の種類、車のシガーソケットから充電できるかどうかなど、比べる項目が多く、どれを選べばいいか迷いやすい道具でもあります。
この記事では、京都府亀岡市の中古車販売店・浅田自動車商会の整備士が、車で使う目線でのポータブル電源の選び方と、性格の違うおすすめのポータブル電源10選をご紹介します。走行中に車で充電するときの注意や、夏の車内・雪の立ち往生での注意点もあわせて解説します。

この記事の監修者

浅田 武生浅田自動車商会 整備士
京都府亀岡市の中古車販売店・浅田自動車商会で整備歴30年の整備士。メカピックでは、紹介するカー用品の選定と記事の内容を、整備の現場の視点から確認しています。
この記事でわかること
- 容量(Wh)と出力(W)の違いと、ジャンプスターターとの違い
- 重さ・車での充電・電池の寿命から見るポータブル電源の選び方
- 性格の違うおすすめのポータブル電源10選と比較表
- 走行中の充電、夏の車内、雪の立ち往生での正しい使い方と注意
ポータブル電源とは?種類と基礎知識
電気をためて持ち運べる「大きな電池」
ポータブル電源は、家のコンセントなどで充電しておき、外で家電やスマホに電気を送るための大きな電池です。多くの商品が、家庭用と同じAC100Vのコンセント・USB・車と同じ12Vのシガーソケットの出力を備えています。
充電は家のコンセントのほか、ソーラーパネルや車のシガーソケットからできる商品が多く、車中泊やキャンプ、停電の備えに使われます。なお、この記事のAnker Solix C300 DCのようにAC(コンセント)の出力がない商品もあるので、使いたい家電のプラグの形も確かめましょう。
「容量(Wh)」と「定格出力(W)」は別の数字

容量(Wh・ワットアワー)は、ためておける電気の量です。数字が大きいほど、同じ家電を長く使えます。
定格出力(W・ワット)は、一度に出し続けられる電気の力です。PowerArQは、家電の消費電力が定格出力の範囲内であれば使えるとし、冷蔵庫や電動工具などモーターのある家電は、電源を入れた瞬間に定格消費電力よりはるかに大きな電力が必要になる場合があると注意しています。容量が大きくても、出力が足りない家電は動きません。
使える時間は、メーカーが目安の計算式を出しています。PowerArQは「使用時間(時間)≒(バッテリー容量Wh×0.85)÷消費電力W」としています。
Jackeryは、ポータブル電源 240 Newで電気毛布(55W)が約3.7時間使えるとしています。容量が4倍ほどの1,024Whなら、PowerArQの式に当てはめると「1,024Wh×0.85÷55W≈約15.8時間」が目安です(記事で計算した目安。実際の時間は家電の使い方や気温で変わります)。
電池は「リン酸鉄リチウム」が中心。三元系もある
この記事の10商品のうち9商品は、リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4・LFP)を使っています。JVCケンウッドは、リン酸鉄系は熱分解温度が高く熱安定性と安全性が高いこと、充放電サイクル数が3,000〜4,000回程度であることを特長に挙げています。
一方、PowerArQ 3は三元系のリチウムイオン電池で、公式の充電サイクルは約700回(容量80%維持の目安)です。充放電の回数が多い使い方なら、サイクル数も比べておきましょう。
ジャンプスターターとの違い

似た道具に、バッテリー上がりのときにエンジンをかけるための「ジャンプスターター」があります。ジャンプスターターはエンジンを始動させるための道具、ポータブル電源は家電やスマホに電気を送るための道具で、役割が違います。
Jackeryは、ポータブル電源 1000 New V3で別売のケーブルを使って車のバッテリーを充電できるとしつつ、この機能は「緊急補助用」で、深刻なバッテリー上がりや故障したバッテリーには対応しておらず、充電中はエンジンを始動しないでくださいと案内しています。バッテリー上がりに備えるなら、ジャンプスターターを用意しましょう(「自動車屋の現役整備士が選ぶ!おすすめのジャンプスターター10選」)。
バッテリー上がりの備えとして3つの道具をどう選ぶかは、「バッテリー上がりに備えるなら?ジャンプスターター・ブースターケーブル・ポータブル電源を整備士が比較」で比べています。
整備士が教えるポータブル電源の選び方 5つのポイント
1. 使いたい家電と時間から、容量と出力を決める
まず、使いたい家電の消費電力(W)を、家電の銘板や取扱説明書で確かめます。定格出力がそれより大きいこと、容量が「消費電力×使いたい時間」に余裕を持って足りることが条件です。
スマホの充電やライト、電気毛布くらいなら300Wh前後の小型でも使えますが、電気ケトルやドライヤーなど消費電力の大きい家電も使いたいなら、定格出力1,500W前後・容量1,000Wh前後の大型が候補になります。この記事の10商品は、容量256Wh〜2,048Wh、定格出力300W〜2,200W(AC出力のないC300 DCは合計300W)です。
2. 車に積み下ろしできる重さか
容量が大きいほど重くなります。この記事の10商品では、約2.8kg(Anker Solix C300 DC)から約20.3kg(EcoFlow DELTA 3 Max)まで差があります。1,000Wh前後の商品は10〜12kgほどです。
車中泊のたびに積み下ろしするなら、持ち上げられる重さかを確かめましょう。家で停電に備えて置いておく用途がおもなら、重くても大容量を選ぶ考え方もあります。
3. 車のシガーソケットで充電・給電できるか
車で使うなら、車のシガーソケットからの充電(走行充電)と、本体のシガーソケット出力(12V)の2つを確かめます。
この記事の10商品は、どれも車のシガーソケットからの充電に対応していますが、充電ケーブルが付属するのは4商品(JVC BN-RL410・PowerArQ 3・BLUETTI AC70・Anker Solix C1000 Gen 2)だけで、ほかは別売です。充電時間を公式に書いている商品では、約4.7時間(BN-RL410)〜最短約12時間(C1000 Gen 2)と幅があります。
また、Jackeryは12V車専用で24V車では充電しないよう注意しています。DJI Power 500(別売の12V/24V用ケーブル)、PowerArQ 3、BLUETTI AC70、EcoFlow DELTA 3 Maxは24Vからの充電にも対応しています。本体のシガーソケット出力は、EcoFlow DELTA 3 Classicにはなく、DJI Power 500は別売の専用ケーブルが必要です。
4. 電池の寿命と保証の長さ
充放電サイクル数は、公式に書かれている商品で約700回(PowerArQ 3)〜6,000回(Jackery ポータブル電源 1000 New V3)です。ただし「何回後に容量が何%残るか」の基準はメーカーによって70%・80%と違うので、数字だけで単純に比べないようにしましょう。
保証は18か月〜5年と差があり、公式ストアでの購入や会員登録で延びるメーカーも多くあります(Ankerは会員登録、Jackeryは公式ストア購入、PowerArQは公式オンラインストア購入で延長)。購入先によっては保証の対象外になるメーカーもあるので、買う前に条件を確かめてください。
5. 停電時の切り替え・充電の速さ・ソーラー
家の停電にも備えるなら、コンセントと家電の間につないでおき、停電したらポータブル電源からの給電に切り替わる機能があると便利です。この記事の商品では、切り替え時間を10ms(0.01秒)未満〜20ms程度としているものが多くあります。ただし各社とも、0msで切り替わる本格的なUPS(無停電電源装置)ではないとしていて、データサーバーや医療機器などには使わないよう案内しています。JVC BN-RL410は「UPS機能ではありません」と明記しています。
家のコンセントからの充電時間も、約54分(Anker Solix C1000 Gen 2の超急速充電モード)から約10.3時間(JVC BN-RL410のACアダプター使用時)まで差があります。外で長く使うなら、ソーラーパネルの入力にも対応しているかを見ておきましょう。
この記事の10選の選定基準
- メーカー公式で確認できる
容量・出力・電池の種類・重さ・車のシガーソケットからの充電が、メーカーの公式サイト・公式オンラインストア・公式の取扱説明書で確認できること(書かれていない項目は「公式に記載なし」と明記) - 車で使える
車のシガーソケットから充電できることが公式に示され、2026年10月時点で日本の公式ストアなどで販売されていること - 性格の違う10台にする
「AC出力のない軽量タイプ」「3kg台の小型」「国内メーカーのモバイルバッテリー付き」「7kg台で最大1,000Wの500Wh級」「電池交換式」「700Wh台の中型」「シガーソケット出力のない1kWhクラス」「急速充電の1kWhクラス」「長寿命の1kWhクラス」「2kWhの大容量」と、使う人に合わせて性格の違う10台にすること。同じメーカーは2台までにする
おすすめのポータブル電源10選
10商品を比較表でチェック
| 商品名 | Solix C300 DC | 240 New | BN-RL410 | Power 500 | PowerArQ 3 | AC70 | DELTA 3 Classic | Solix C1000 Gen 2 | 1000 New V3 | DELTA 3 Max |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 容量 | 288Wh | 256Wh | 385.28Wh | 512Wh | 555Wh | 768Wh | 1,024Wh | 1,024Wh | 1,024Wh | 2,048Wh |
| 定格出力(AC) | AC出力なし(合計出力300W) | 300W(瞬間最大600W) | 600W(瞬間最大1,200W) | 800W(最大連続1,000W) | 500W(瞬間最大1,000W) | 1,000W(瞬間最大1,500W) | 1,500W(サージ3,000W) | 1,550W(瞬間最大2,300W) | 1,500W(瞬間最大3,000W) | 2,200W |
| 電池の種類 | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄系リチウム | リン酸鉄リチウム | 三元系リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム |
| 充放電サイクル(公式) | 公式に記載なし | 約4,000回(70%維持) | 約4,000回 | 4,000回(70%以上) | 約700回(80%維持の目安) | 3,000回以上 | 約4,000回(70%程度) | 4,000回以上(80%まで) | 6,000回(70%以上) | 約4,000回(70%程度) |
| 重さ | 約2.8kg | 約3.6kg | 約5.8kg | 約7.3kg | 約7.9kg | 約10.2kg | 約12.1kg | 約11.3kg | 約10.6kg | 約20.3kg |
| シガーソケット出力 | 12V 10A | 12V 10A | 12V(DC5521と合計100W) | 別売ケーブルで13.6V 10A(136W) | 12V 10A | 12V 10A | なし | 12.6V 7.15A(90W) | 12V 最大10A | 12.6V 10A(126W) |
| 車のシガーソケットから充電 | 対応(ケーブル別売) | 約5時間(ケーブル別売) | 約4.7時間(ケーブル付属) | 約6時間・12V/24V対応(ケーブル別売) | 約7時間(ケーブル付属) | 12Vで約7〜9時間(ケーブル付属) | 12V・最大96W(ケーブル別売) | 最短約12時間(ケーブル付属) | 12V・最大8A(ケーブル別売) | 12V/24V対応(ケーブル別売) |
| 停電時の切り替え | AC出力なし | 20ms未満 | 自動切り替え(UPSではない) | 20ms以内 | 公式に記載なし | 20ms以下 | 10ms未満 | 約10ms | 10ms | 10ms未満 |
| 保証 | 18か月(会員登録で3年) | 5年(公式ストアでの購入) | 24か月 | 5年 | 2年(公式ストアでの購入で3年) | 5年 | 5年 | 18か月(会員登録で5年) | 3年(延長保証で5年) | 5年 |
| 実売価格(税込)楽天市場 | 21,780円~44,613円(税込)10月23日時点 | 32,800円(税込)10月23日時点 | 52,800円 | 58,300円(税込)10月23日時点 | 88,000円 | 42,800円(税込)10月23日時点 | 109,700円(通常価格) | 69,480円~214,900円(税込)10月23日時点 | 103,761円(税込)10月23日時点 | 209,980円(通常価格) |
| 向いている人 | AC家電を使わず、軽さを優先したい人 | 3kg台の小型で長く使いたい人 | 国内メーカーの日本語表示がいい人 | 7kg台で1,000Wの家電も使いたい人 | 予備の電池を交換して使いたい人 | 車中泊で電気毛布を長く使いたい人 | 1kWhクラスを手頃に選びたい人 | 家で素早く充電したい人 | 電池の寿命を重視する人 | 停電にも備えて大容量がほしい人 |
| 購入する | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 | Amazon楽天市場 |
※実売価格は、楽天市場で販売中の商品の税込価格を毎日自動で集めて、最安~最高を表示しています(表示の日付時点。送料・ポイントは含みません)。セット内容やカラーで価格が変わる商品は、幅が広くなります。楽天市場で価格を確認できない商品は、メーカー公式の価格を記載しています。Amazonの価格は各商品のボタンからご確認ください。比較表の価格は各メーカーの公式オンラインストアの価格で、BLUETTIとEcoFlowの3商品は通常価格です(2026年10月20日時点で、この3商品は公式ストアでセール価格が出ています)。DJI Power 500はDJIストアの価格(2026年10月21日時点)です。JVC BN-RL410はメーカーはオープン価格で、JVCケンウッドストアの販売価格です。サイクル数のかっこ内は、その回数のあとに残る容量の公式の目安です。充電時間は各メーカーの公式の目安で、車種や気温で変わります。
Anker Solix C300 DC
モバイルバッテリーで知られるAnkerの、AC(コンセント)の出力がない小型のポータブル電源です。そのぶん本体は約2.8kgと、10商品の中で軽い1台です。
USB-C・USB-A・シガーソケットを含む7つのポートで合計300Wまで出力でき、スマホやノートPC、シガーソケットにつなぐ車用品に向いています。本体の充電はUSB-C(140Wを2口使うと最短約1.5時間)・ソーラーパネル・車のシガーソケットからで、USB充電器と車の充電ケーブルは別売です。
Jackery ポータブル電源 240 New
ポータブル電源の専門メーカー・Jackeryの小型モデルです。容量256Wh・定格出力300Wで、本体は約3.6kg。リン酸鉄リチウムイオン電池で、約4,000回の充放電後も70%の容量を維持するとしています。
停電時に20ミリ秒未満で切り替わるUPS機能とパススルー機能を備え、公式ストアで買うと3年の保証に2年の延長保証が自動で付いて5年になります。公式FAQでは、電気毛布(55W)を約3.7時間、スマホ(29W)を約11回充電できるとしています。
JVC BN-RL410
国内の電機メーカー・JVCケンウッドの、モバイルバッテリー(BH-U4)が2個付属するポータブル電源です。本体のスロットでモバイルバッテリーを充電でき、外したモバイルバッテリーは持ち歩いてスマホなどの充電に使えます。
本体の表示は日本語で、第三者認証の「Sマーク」を取得しています。車の充電ケーブル(シガーアダプターケーブル)が付属し、車のシガーソケットからは約4.7時間で充電できます。一方、付属のACアダプター(45W)での充電は約10.3時間かかります。
DJI Power 500
ドローンで知られるDJIの、容量512Whのポータブル電源です。AC出力は最大連続出力1,000W(定格800W。バッテリー残量20%以上のとき)で、電気ケトル(900W)などにも使えるとしています。本体は約7.3kg・305×207×177mmで、定格1,000WのBLUETTI AC70(768Wh・約10.2kg)と比べると、容量と定格出力はひかえめなぶん、約2.9kg軽くなっています。家のコンセントからは急速充電モードで約70分で100%(80%までは約50分)です。
車のシガーソケットからは、別売の「DJI Power 車内電源ソケット – SDC 電源ケーブル(12V/24V)」を使って約6時間で満充電できるとしています。本体にシガーソケットの差し込み口はなく、車用品に給電するときも別売の専用ケーブルをSDC Liteポートにつなぎます。停電時は0.02秒以内に切り替わり(UPSモード)、保証は5年です。
PowerArQ 3
国内の加島商事が展開するブランド「PowerArQ」の、内蔵バッテリーを交換できるポータブル電源です。別売の専用バッテリー(555Wh)を用意しておけば、入れ替えて使えます。容量555Wh・定格出力500W(瞬間最大1,000W)で、出力は純正弦波です。
電池は10商品の中で唯一の三元系リチウムイオン電池で、公式の充電サイクルは約700回(容量80%維持の目安)、期間の目安は約3〜5年です。取扱説明書では、付属のシガーケーブルで12V/8Aなら約7時間、24V/4Aでも約7時間で満充電としています。
BLUETTI AC70
BLUETTIの、容量768Wh・定格出力1,000Wの中型モデルです。重さは約10.2kgで、1,000Whクラスより容量はひかえめですが、車の充電ケーブルが付属し、12V・24Vの車のシガーソケットから充電できます。取扱説明書では、12Vで約7〜9時間、24Vで4〜5時間としています。
電力リフト機能を使うと、ドライヤーや電気ケトル、電気毛布など電熱線の家電(抵抗負荷)なら2,000Wまで対応できるとしています。停電時の切り替えは20ms以下で、保証は5年です。
EcoFlow DELTA 3 Classic
ポータブル電源メーカー・EcoFlowの、容量1,024Wh・定格出力1,500W(サージ3,000W)のモデルです。重さは約12.1kgで、家のコンセントからは約60分で0〜100%まで充電できるとしています(EcoFlow調べ)。
出力はAC×3・USB-C×2・USB-A×1で、シガーソケット(12V)の出力はありません。車のシガーソケットからの充電(最大96W)には対応していますが、ケーブルは別売です。停電時は10ミリ秒未満で切り替わり、保証は5年です。
Anker Solix C1000 Gen 2
Ankerの、容量1,024Wh・定格出力1,550W(瞬間最大2,300W)のモデルです。家のコンセントからは、アプリで超急速充電モードにすると約54分で満充電(20℃の環境でのAnker調べ。通常モードでは約60分)としています。
シガーソケット充電ケーブルが付属し、車からは最短約12時間で充電できます。本体のシガーソケット出力は12.6V 7.15A(90W)です。停電時は約10ミリ秒で自動で切り替わります。
Jackery ポータブル電源 1000 New V3
Jackeryの、容量1,024Wh・定格出力1,500W(瞬間最大3,000W)のモデルです。取扱説明書では、6,000回の充放電後も容量の70%以上を維持するとしていて、10商品の中でサイクル数が多い1台です。重さは約10.6kgです。
家のコンセントからは通常約1.25時間、緊急充電モードなら最短約50分で満充電としています(ACとソーラー/DC入力を同時に接続した場合の数値)。車のシガーソケットからの充電にも対応しますが、ケーブルは別売です。
EcoFlow DELTA 3 Max
EcoFlowの、容量2,048Wh・定格出力2,200Wの大容量モデルです。10商品の中で容量・出力ともに大きく、X-Boost機能で最大2,700Wまでの家電に対応するとしています。家のコンセントからは約108分で満充電です。
そのぶん本体は約20.3kgと重く、車に毎回積み下ろしするより、家の停電の備えと、車での遠出の両方に使いたい人向けです。車のシガーソケットからは12V・24Vで充電できます(ケーブルは別売)。
迷ったらどれを選ぶ?

- AC家電は使わず、とにかく軽いものがほしいなら
約2.8kgの「Anker Solix C300 DC」 - 3kg台の小型で、保証も長いほうがいいなら
「Jackery ポータブル電源 240 New」 - 国内メーカーの日本語表示がいいなら
モバイルバッテリー2個付きの「JVC BN-RL410」 - 7kg台で、1,000Wくらいまでの家電を使いたいなら
512Wh・約7.3kgの「DJI Power 500」 - 予備の電池と入れ替えて使いたいなら
バッテリー交換式の「PowerArQ 3」 - 車中泊で電気毛布を長く使いたいなら
768Whで車の充電ケーブル付きの「BLUETTI AC70」 - 1kWhクラスで、AC家電を中心に使いたいなら
「EcoFlow DELTA 3 Classic」 - 出かける前に家で素早く充電したいなら
約54分で満充電の「Anker Solix C1000 Gen 2」 - 電池の寿命を重視したいなら
6,000回の「Jackery ポータブル電源 1000 New V3」 - 家の停電にも備えて大容量がほしいなら
2,048Whの「EcoFlow DELTA 3 Max」
選び方のポイント
まず「何の家電を、何時間使いたいか」を書き出して、容量と出力を決めてください。次に、車に積み下ろしできる重さかと、車の充電ケーブルが付属するか別売かを確かめましょう。車でシガーソケットの車用品を使いたいなら、本体にシガーソケット出力があるかも忘れずに見てください。
整備士が教えるポータブル電源を車で使うときの正しい使い方と注意
ポータブル電源は、大きなリチウムイオン電池です。車で使うときは、「車の電気を使うときの決まり」と「電池を熱から守る決まり」の両方を守りましょう。細かな手順は商品ごとに違うので、必ず取扱説明書も確認してください。

- 走行充電は、エンジンをかけてから差し込む Jackeryは、車のバッテリーが上がらないように、必ずエンジンを始動させてからシガーソケットに接続するよう案内しています。EcoFlowも、車のエンジンを始動してから充電ケーブルを接続するよう、BLUETTIは充電中はエンジンを作動させたままにするよう説明しています。エンジンを止めた車のシガーソケットから充電し続けるのはやめましょう。
- ケーブルは奥まで差し込み、24V車・同時充電に注意する Jackeryは、ケーブルが奥まで差し込まれているかを確認し、悪路などで振動が激しいときは接触不良や発熱・焼損のおそれがあるので充電を中止するよう注意しています。また、Jackeryの商品は12V車専用で24V車では充電しないこと、シガーソケット充電とソーラー充電を同時に使わないこと(車のヒューズが損傷するおそれ)も明記しています。24V車で使えるかは商品ごとに違うので、取扱説明書で確かめてください。
- 夏の車内やトランクに置きっぱなしにしない Ankerは炎天下の車内・トランク・荷台など高温になる場所で使用・保管しないよう、Jackeryは炎天下の車内など高温(45℃以上)になる場所で使用・放置しないよう注意しています。製品評価技術基盤機構(NITE)も、リチウムイオン電池は高温で発熱・破裂・発火するおそれがあるとして、暑い日の車内などに放置しないよう呼びかけています。使い終わったら家に持ち帰りましょう。
- 使う温度の範囲を守る 充電できる温度は0〜40℃や0〜45℃としている商品が多く、氷点下の充電は避けるようBLUETTIは案内しています。冬の車中泊では、冷え切った車内で充電しないよう注意してください。温度が範囲外になると、表示が出て動かなくなる商品もあります。
- 膨らみ・発熱・異臭があれば、すぐに使うのをやめる NITEは、充電できない、以前より熱くなる、膨らんで変形している、強い衝撃で一部が変形している、不意に電源が切れる、といった異常があれば使用を中止し、販売店やメーカーに相談するよう呼びかけています。NITEによると、2020〜2024年の5年間に通知されたリチウムイオン電池搭載製品の事故のうち、ポータブル電源は110件でした。
雪の立ち往生では、マフラーのまわりの除雪を
雪で車が動けなくなったときにエンジンをかけて暖房を使うと、マフラーが雪でふさがれ、排気ガスが車内に入るおそれがあります。JAFのユーザーテストでは、マフラーの高さまで雪で覆った車でエンジンをかけ続けると、16分後に一酸化炭素(CO)が短時間暴露限度の400ppmに上がり、その6分後に測定上限の1,000ppmに達しました。「窓を5cmほど開ける」場合でも、約40分後に400ppmに上がっています。一方、マフラー周辺を除雪した車では、COはほとんど検知されませんでした。
JAFは、救援を待つ間に排気ガスの逃げ道だけでも除雪するよう案内しています。ポータブル電源と電気毛布があれば車内で暖をとる助けになりますが、エンジンをかけるときは、マフラーのまわりの除雪を必ず続けてください。冬の運転の備えは「スタッドレスとチェーンはどっちを用意する?整備士が選び方を解説」でも紹介しています。
保管と捨て方
保管するときの残量は、メーカーによって案内が違います。Jackeryは60〜80%程度を推奨し3か月に1度を目安に充電、BLUETTI AC70は40〜60%、Ankerは100%まで充電して主電源をオフにして保管、としています。どのメーカーも、残量が0%のまま長く放っておかないよう注意しているので、ときどき残量を確かめて充電しましょう。
捨てるときは、一般ごみに出さないでください。Ankerは一般ごみとして廃棄するとゴミ集積場や収集車内で発火などの原因になるとし、カスタマーサポートへの連絡を案内しています。Jackery・Anker・BLUETTIなど、使用済み製品の回収サービスを用意しているメーカーも多いので、まずは購入したメーカーに相談してください。
ポータブル電源に関するよくある質問
- 車のシガーソケットから充電すると、どのくらい時間がかかりますか?
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商品の容量と、車から受け取れる電力で大きく変わります。この記事の10商品で公式に時間が書かれているものは、Jackery ポータブル電源 240 Newが約5時間、JVC BN-RL410が約4.7時間、DJI Power 500が約6時間(別売のケーブル使用時)、PowerArQ 3が約7時間、BLUETTI AC70が12Vで約7〜9時間、Anker Solix C1000 Gen 2が最短約12時間です。
シガーソケットからの充電は100W前後の商品が多く、大容量ほど時間がかかります。走行充電は「補助」と考え、出かける前に家で満充電にしておくのが基本です。 - エンジンを止めた車のシガーソケットから充電してもいいですか?
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やめましょう。Jackeryは、エンジン停止状態で使用すると車両のバッテリーが上がるおそれがあるとして、必ずエンジンを始動させてから接続するよう案内しています。EcoFlow・BLUETTIも、エンジンをかけた状態での充電を求めています。バッテリーが上がってしまったときの対処は「ブースターケーブルのつなぎ方と順番|バッテリー上がりの救援を整備士が解説」で解説しています。
- ポータブル電源を車に積みっぱなしにしても大丈夫ですか?
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夏の車内に置きっぱなしにするのはやめてください。Ankerは炎天下の車内・トランク・荷台で使用・保管しないよう、Jackeryは炎天下の車内など45℃以上になる場所で使用・放置しないよう注意しています。保管温度の範囲も商品ごとに決まっていて、たとえばAnker Solix C300 DCは0〜40℃、BLUETTI AC70は-20〜40℃です。
NITEも、暑い日の車内にリチウムイオン電池を放置しないよう呼びかけています。使い終わったら家に持ち帰って保管しましょう。 - ポータブル電源で、上がったバッテリーのエンジンをかけられますか?
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ポータブル電源は、エンジンをかけるための道具ではありません。Jackeryは、ポータブル電源 1000 New V3で別売のケーブルを使って車のバッテリーを充電できるとしていますが、あくまで「緊急補助用」で、深刻なバッテリー上がりには対応していないとしています。
バッテリー上がりに備えるなら、ジャンプスターターかブースターケーブルを用意しましょう。選び方は「自動車屋の現役整備士が選ぶ!おすすめのジャンプスターター10選」、家でバッテリーを充電する道具は「自動車屋の現役整備士が選ぶ!おすすめのバッテリー充電器10選」で紹介しています。
3つの道具の違いは「バッテリー上がりに備えるなら?ジャンプスターター・ブースターケーブル・ポータブル電源を整備士が比較」にまとめています。 - 車中泊で電気毛布は何時間くらい使えますか?
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Jackeryは、ポータブル電源 240 New(256Wh)で電気毛布(55W)が約3.7時間使えるとしています。ひと晩使いたいなら、もっと大きな容量が必要です。
PowerArQの目安の式「使用時間≒容量Wh×0.85÷消費電力W」に当てはめると、55Wの電気毛布を768Whで使う場合は約11.9時間、1,024Whなら約15.8時間です(記事で計算した目安)。電気毛布は温度設定で消費電力が変わるので、自分の電気毛布の表示も確かめてください。車で使える電気毛布やシートヒーターの選び方とおすすめは「自動車屋の現役整備士が選ぶ!おすすめの車用電気毛布・シートヒーター9選」で紹介しています。 - 24Vのトラックで充電できますか?
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商品によって違います。この記事の商品では、DJI Power 500(別売の12V/24V用ケーブル)、PowerArQ 3、BLUETTI AC70、EcoFlow DELTA 3 Maxが24Vからの充電に対応しています。一方、Jackeryは12V車専用で、24V車では充電しないよう明記しています。取扱説明書で対応する電圧を必ず確かめてください。
- ポータブル電源にPSEマークが付いていないのはなぜですか?
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JVCケンウッドは、経済産業省の説明として、電気用品安全法(PSE)で対象としている蓄電池の出力は原理上直流に限られていて、交流(AC100V)を出力できるポータブル電源は、電気用品安全法でいう蓄電池に該当しないと案内しています(付属のACアダプターなどにはPSEがあります)。
NITEは、連絡先が確かなメーカーや販売店から購入し、リコール対象でないかを確認するよう呼びかけています。JVC BN-RL410のように、第三者認証の「Sマーク」を取得している商品もあります。 - 使わないときは、どう保管すればいいですか?
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メーカーによって保管するときの残量の案内が違うので、取扱説明書に従ってください(Jackeryは60〜80%程度、BLUETTI AC70は40〜60%、Ankerは100%まで充電して主電源をオフ)。共通するのは、残量0%のまま長く放置しないこと、ときどき残量を確かめて充電することです。EcoFlowは、6か月以上充放電しないと保証の対象外になるとしています。
まとめ|ポータブル電源は「使う家電」と「車で充電できるか」で選ぼう
ポータブル電源選びで大切なのは、使いたい家電に合った容量と出力と、車に積み下ろしできる重さ・車での充電のしやすさです。
車で充電するときはエンジンをかけてから、夏の車内には置きっぱなしにしない。雪の立ち往生では、マフラーのまわりの除雪を忘れずに。正しく使えば、車中泊やキャンプ、停電のときの心強い備えになります。
立ち往生に備えて車に積んでおく物は「冬の車の準備リスト|整備士が点検する順番と積んでおく備え」で紹介しています。
整備士のおすすめ|こんな人なら、この商品
3kg台の小型で、保証も長いほうがいいなら
3kg台の小型で、電気毛布やスマホに使い、保証も長いほうがいい人
7kg台で、1,000Wくらいまでの家電を使いたいなら
1,000Wくらいまでの家電を使いたく、10kgを超えるものは積み下ろしがつらい人
車中泊で電気毛布を長く使いたいなら
車中泊で電気毛布を長く使いたく、10kgくらいなら積み下ろしできる人
出かける前に家で素早く充電したいなら
出かける前に家で素早く充電したい人、車の充電ケーブルも付いているほうがいい人
電池の寿命を重視したいなら
毎日のように充放電して使い、電池の寿命を重視する人
- 使いたい家電の消費電力と時間から、容量(Wh)と定格出力(W)を決める
- 重さ、車の充電ケーブルの有無、シガーソケット出力の有無を確かめる
- 走行充電はエンジンをかけてから。夏の車内に置きっぱなしにしない
※本記事の価格・商品情報は2026年10月時点のものです。最新の情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
※この記事で紹介している商品の写真・価格・購入リンクは、2026年10月21日に確認しています(毎週自動で確認。楽天市場の価格は毎日更新)。
